受講者からお怒りの言葉をいただいた苦い経験

 社内講師・スキル向上アドバイザーの佐野雄大(さのたけひろ)です。

 

 今から9年前の2005年から約5年、営業支援システムの会社に営業支援

コンサルタントとして活動していたことがあります。

 

 営業支援システムとは、営業担当者が、顧客情報、案件情報、訪問情報をシ

ステム上に記録して、営業部門全体で情報を共有するシステムです。

 

 私はその営業支援システムをお客様の営業部門全員にシステム研修会として

案内し、実際にシステムへの記録を促する役割を務めておりました。駆け出し

のころは、お伺いした営業部門の方々から私自身に対してお怒りの言葉をたく

さんいただきました。

 

 ・そんなシステムで売上が上がるのか!

 

 ・めんどくさくて記録なんてやってられるか!

 

 ・おれにメリットがあるかどうかを示せ!

 

 研修会をはじめる冒頭ですでにこのような文句が営業担当者から飛んでくる

ので、研修会として機能していませんでした。案の定、その研修会後のシステ

ムへの記録状況を見ても、ログインすらできていない状況で、さらに顧客の責

任者から文句を言われてしまう状況だったのです。

 

 私はその後試行錯誤した結果、お客様を担当する際は、顧客の営業担当者の

複数人に個人インタビューを依頼し、その営業部門のサービス、顧客先、売り

方を教えいただき、自分が明確にイメージできるまで把握するようにしました。

 

 そして、その営業部門において特に注力していること、特に困っていること

に焦点を当て説明するシステム研修会を実施するようにしたのです。

 

 その結果、営業担当者の方々は次のような反応になりました。

 

 ・これはいいシステムだ!なんで早くやらなかったんだ!

 

 ・慣れるまで大変そうだが、将来的に負担が減りそうだ!

 

 ・データを見て営業するなんて、営業活動が楽しくなりそうだ!

 

 特に説明練習をして、うまく話せるようになったからではありません。その

営業部門の人たちのことを十分に把握し、<説明内容>、<説明順序>を工夫

しただけなのです。このような反応が得られた後は、データがどんどん記録さ

れていきました。

 

 その反応の違いと結果に非常にびっくりし、この受講者把握こそ<研修の本

質>の1つであると実感を得たのでした。

 

 このような時期に知り合いから教えてもらったのが、<受講者把握>を強調

している『インストラクター資格CTT+』の12の評価基準でした。

 

 この評価基準を見て、私はハッ!としました。

 

 「これまでやってきたことのほとんどが、この12のスキルの中にある!」

 

 自分が顧客のために試行錯誤してやったことが、すでに12の項目で体系化

されていたので、まさに目から鱗でした。私はその後、まだまだ不徹底だった

スキルをさらに意識的に実践していったのです。

 

 その後はより感動した講師経験を多くの人に伝えたく、現在に至っています。

私の苦い経験も含め、そのエッセンスを「社内講師・スキル向上研修シリーズ」

として多くの社内講師に方々に提供してます。

 

 皆様にはメールやWEB上ではまだまだご理解いただきにくい部分がありま

したので、ユーチューブ動画でのご紹介もはじめました。ご負担のないところ

からご覧になっていただければと存じます。

 

 「受講者の業務に本当に役立つ取組みをしたい!」と真剣に考えている社内

講師の方々とお会いし、お互い切磋琢磨できたらと思っております。

(佐野雄大)